しばらく春を想わせる暖かい日が続いたが、週末は全国的に強い冬型気圧配置になり、荒れ模様!との予報になった。とりわけ日本海側は軒並み雪マーク!ほんの2日ずれてくれれば雪山が愉しめるのに・・・・・と念願しても東に去る低気圧は待ってくれない。急速に等圧線は縦縞模様になる。そんな天気情報だった、が・・・・出かけることにする。大山の主稜線は、とてもいけないと判断、標高も低く、日本海側から見れば大山に隠れた位置にある烏ヶ山に目標を替える。 豪雪?で冬型の荒れ模様、そのような条件のなかで烏ヶ山のピークを踏むには日帰りでは無理がありそうだ。従い、ベースを鏡ヶ成から150mほどあげ稜線に近い位置に移し、2日目アタックすることにする。 23日早朝北九州発、ETC通勤割引を利用しながら順調なドライブで蒜山ICを出る。R482を江府方向に向かい、下蚊屋から大山広域農道に入り鏡ヶ成に向かう。途中、目指す烏ヶ山の全容が望めるところに出る。標高差は、500m程度しかないのに伯耆大山の東端を担う”独立峰”のような烏ヶ山が威圧するように高く鋭い。 天候の崩れがずれているのか、今のところ見通しがいい・・・・・ひょっとしたら!と思う淡い期待は駐車場に入ってはかなくも裏切られた。ドアを開けると風が出て小雪が舞う!やはり予報通りのようだ・・・・・花吹雪のような雪の中で支度をし、11:40、出発。 |
02/23:駐車場(11:40)〜新小屋峠付近(12:20)〜標高:1100m付近幕営地(13:30) 02/24:幕営地(07:30)〜稜線(08:00)〜南峰(09:45)〜烏ヶ山(10:15/10:20)〜幕営地(11:55/12/45)〜駐車場(14:15) 江島、三栗、栗原、新谷T、伊津見、高木、赤澤、久保、以上8名 |
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雪壁に囲まれた車道を交差点へ向かう・・・・倉吉方面は除雪されていないので雪壁に取り付く |
雪壁を越えたらすぐワカンを履く・・・・・・深くても膝下ぐらいまで、比較的楽な登行となる |
尾根の体をなさない雪原をいくが、ルートをはずさないためカーラ谷沿いに行く |
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いらっしゃいませ!中は暖かいですよ・・・・外は、深々、しんしん、シンシンと雪が降る!・・・一杯飲んだら、気持ちよくなってきたわ |
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小雪降る中、出発です・・・・さて、どこまで行けることやら? |
最後の急登を頑張れば、強風吹きさらしの稜線に出る。左折し烏ヶ山に向かう ・・・・左側に大きく張り出した雪庇に注意! |
コルから少し登れば傾斜が増す。ひと登りで標高1300mの台地状のピークに出る。ここから傾斜は落ち次第に尾根が狭くなってくる。右手はブッシュがあるが左側はブッシュが無くなり、綺麗な雪稜になってくる。烏谷からの吹上が強烈であるが、フードを深く被りひたすら歩を進める。 尾根は次第に痩せてくるが、風雪のため視界が悪く左手の稜線の位置が定かでない。右手のブッシュが雪塊になるあたりは吹きさらしの雪稜だ。下山を考え数本、赤布竿をさす。 尾根はやがて急雪壁の下に出る。これを越えると多分、南峰だろう。北壁からの吹き上げは収まる気配を見せないので、ここからアンザイレンすることにする。前は急な雪壁だし、南峰に出ると痩せた雪稜だ。北壁側は勿論、左の南側も急角度で切れ落ちている。スリップしたり風に飛ばされたりしたら手の打ちようが無い。 |
コルからひと登りで標高1300mの台地上のピークに出る。風は登るほどに強烈になる |
強烈な烏谷からの吹き上げ!ブッシュの尾根は次第に狭くなり雪稜になっていく |
急な雪壁の取り付きに出る。南峰の北壁がぼんやりと見える。ここからアンザイレンする |
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急な雪壁を登る。風が無けりゃ普通の急坂ですが、今日の風は別物です |
雪壁を越えると傾斜緩み南峰の一角みたいなもの・・・北壁側をトラバース気味に進む |
ガスが取れ鋭峰:烏ヶ山が目前に現れる。振り返れば、やせた雪稜に雪煙が舞う! |
南峰を踏む。正面には烏ヶ山(本峰)が立ちはだかる |
コルから少し上がった所のブッシュでビレイ、烏ヶ山本峰に取り付く。 出だしはブッシュに雪塊がびっしり付ついている。踏み抜きが心配なので慎重にあがるが、どうやら大丈夫である。露岩は左から巻きリッジに出る。左手ブッシュでランニングビレイをとる。正面が登りやすそうだが、多分ブッシュで踏み抜きの可能性もあるので、右手のすっきりしたリッジラインにルートを取る。 傾斜があり、切れた北壁に体がはみ出すので高度感良好!少しでピークに続く短い稜の端に出るが、ここはナイフエッジになっている。注意深く5mほど行けば夏の山頂岩のあたりで少し広い。ピッケルでザイルをフィックス、OK!のコールを送る。 10時15分、8名全員烏ヶ山のピークを踏む・・・・・・皆さん、この寒い、というか強風下だから厳寒!の中お疲れ様でした!ピークが踏めてよかったですねえ。 |
南峰とのコルから慎重にザイルを延ばしピークに出る |
烏ヶ山(1448m)のピークを踏む!・・・・・皆さん、お疲れ様! |
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下山・・・・視界が結構あり、問題なく帰幕する |
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テント撤収し下山にかかる 下山ルート:途中から右手のカーラ谷に降りるが、結構曲がりくねってダラダラしておりj間がかかる |
除雪された車道に出る。左へ500m足らずで交差点(出発点)である 駐車場に戻ると、我々の車2台はすっかり雪に埋もれていました |