(続)尾鈴山系:小牧谷&後谷(石並川支流) 2006.07.16-17


■昨日の駐車地点に06:45到着。今日も天気がいい!
今日の目標は後谷、小牧谷の上流でもう一つ奥の谷である。遡行図によれば、ここも滝記号が多く、40以上ある。しかし、報文によれば、小牧谷の滝は殆ど直登可能であるが、後谷は登れる滝とそうでない滝がはっきりしている、とのことだ。ゴルジュやら柱状節理の石並などあるようだし、小牧谷とはすこし違うおもしろさもあるかもしれない。

 07:00出発。昨日と同じ道を辿る。崖崩れの堆積を越えて淡々と車道を行けば35分ほどで目印の廃車された小型バスを左に見る。すぐ横に踏み跡がありそれを行けば立派な吊橋を渡る。すこし踏み跡をたどれば、後谷に出る。朝早いので日が差さないせいもあるが周囲は樹木が多く、小牧谷よりは少し暗い感じである。支度して、07:50遡行開始!

07/17、今日も好天に恵まれる・・・頑張っていきましょう!
車道を35分ほど行くと小型バスの廃車、
横の踏み跡を辿り吊り橋を渡り左へ少し行けば後谷取付

【入渓 07:50〜第1回目休憩 09:00】
 ゴルジュからスタートする。早朝で日が射さないせいもあるが少々薄暗い。しばらくで釜のある樋状の斜滝、いけそうもないのであっさり巻く。谷に戻ると、又釜のある7m斜滝。これは左側からいけそうである。一段登りザイルを出して水際から越える。上部は樋状、左手のブッシュに這い上がる。ちょっと藪を漕ぎすぐ谷に戻ると、水の張り付いたような滝、上半分が傾斜がきつく抜け口が難しそうだ。右手から巻くが、おもしろそうなので滝頭から確保してもらい登るが、全身ずぶ濡れ!の朝シャワーですっきりする。

 谷は釜のある谷が続く。へつったり泳いだりしながら越えると、見栄えのいい斜滝登場。中間まで登ってみるが、上部は支点が取れず難しい。右に逃げ巻いて越える。続く斜滝もそのまま巻く。谷に戻るとナメや斜度の緩い滝が続き騒がしい・・・そろそろ休もうか、と思い時計を見ると入渓して1時間以上経過している・・・・ゴルジュ帯をこえたところなので一息入れることにする。


取付は、少々薄暗い。ゴルジュを進むと釜を持つ斜滝、いずれも高巻く
高巻いて谷に戻ると7m斜滝。非ザイル出して水流左手を登る。上部はトユ状。左ブッシュにあがる
谷に戻ると水の張り付いたような滝。出口が難しそうなのでザイル確保で登るが全身ずぶ濡れ!
へつったり泳いだりして出来るだけ水際を進む
右手から腰までつかりへつる。水中では浮力のため細かいスタンスに楽に乗れる
ゴルジュ内は斜滝が続く 中間まで偵察するが、
上部困難、右手に転進
これは高巻く
谷に戻るとナメや斜度の緩い滝が続き騒がしい・・・気がついたら1時間以上も経っているので休憩とする

【〜第2回目休憩 09:40】
 第2ラウンドスタート。しばらくゴーロ帯を進むと正面奥に白帯びの直瀑、左には緩い傾斜で柱状節理の石並が見えてくる。右手奥には、滝をかけて支流が出合う。直瀑は直登不可なので右手から高巻くことにする。この高巻き、急登でしかも破片岩が多く落石を起こしやすい。触れただけで崩れ落ちる岩もあり気を引き締めて高巻く。巻き終えザイルを使い谷に戻る。谷はゴーロから浅いゴルジュに変わり斜滝の連瀑になる。連瀑は気分が乗るのでついつい足早になってしまう。

 幾つかの斜滝を越えていくと周りが少し明るく開けてきた。上部の緑が明るい綺麗な斜滝は右から気持ちよく越える。更に開けた斜滝を越えるが・・・・・足早になったせいか少々お疲れ!このあたりで一本立てることにする。時刻はまだ10時前であるが遡行図によれば既に行程60%以上終了!

しばらくゴーロを行くと、左手に柱状節理の石並、奥に直瀑が近づく
10m、5m、4mの直瀑。右の樹林を直登、高巻く 左岸には15m、10mで支谷が出合う
ザイルで谷に降りる・・・谷はゴーロから浅いゴルジュに変わり斜滝の連瀑になる
幾つかの斜滝を越えていくと周りが少し明るくなる。容姿のいい斜滝は右から気持ちよく越える
明るい斜滝、気分良く越えるが・・・少々お疲れ!このあたりで一本立てましょう

【〜第3回目休憩 10:10】
 第3ラウンドは、ナメ滝からはじまる。続いて斜滝に変わると左右の岩壁が接近、浅いゴルジュ風になり斜滝が続く。先程と同じような斜滝の連続で、またまた足早に越えていく。

 次第に谷は左右が開け明るくなってくるが、谷の傾斜は緩むことなく斜滝が、いくつもいくつも続く。
特に困難なく登れるので緊張感はない、ただただ足を運ぶだけだ。少しうんざりしかかる頃、休憩!あと僅かで終了だ・・・ガンバロウ!

ナメ滝から斜滝へ、そして浅いゴルジュにはいる
ゴルジュ内は易しい斜滝の連瀑・・・・こういうところはリズミカルに足が出る
浅いゴルジュを抜けると左右が開け少し明るくなってくるが、谷は相変わらず斜滝が続く


【〜遡行終了 10:35〜駐車地点 12:15】

 このあたりから水流が急激に細くなり源流の様相になってくるが、水流は細くなれども斜滝が続く。しばらく行けばさすがに水は涸れる。涸れたルンゼを登れば上部に倒木や土石の堆積らしきものが見える・・・・どうやら林道が横切っているようだ。
報文では、植林帯の急坂を詰め尾根に出て林道に出る、となっているが、最近林道が延びたのであろう。

 10:35、倒木をくぐり草を分けて林道に出る。標高はおよそ800mである。稜線は870m位だから少しだけ楽できた。

 今日の遡行時間は、2時間45分であった。もう少し時間かけて愉しんでもよかったかな、と思うが・・・・登れそうなところは直登したので、まあこんなところで満足でしょう。

 沢装備を解き、下山にかかる。林道をしばらく行けば、地形図に記載されている舗装された林道に出る。左を取ればしばらくで小牧谷またぐ橋を渡る。更に10分ほど下降すれば昨日の終了点に出る。あとは昨日と同じ道を辿り、12:15駐車地点に戻った。本日の行動時間は5時間15分でした。

 参加者の皆さん、お疲れ様でした。

このあたりから水流は急激に細くなる、が谷の斜度はなかなか落ちない
そのうち水は涸れ、乾いたルンゼを登り倒木をくぐれば林道に出る、後谷遡行は終了!


小牧谷&後谷遡行は、短時間ながら予想通り愉しい山旅になりました。

滝の数が多い!という両谷の特徴が解るよう出来るだけ多くの写真を掲載しました。

一方、記憶違い勘違いもありそうです。あくまで参考記録としてお楽しみください。

【Reported by Y.Kubo  Photo presented by K.Akazawa & S.Okamura】

本報告のトップ(小牧谷)に戻る