四国赤石山系:銅山川保土野谷〜東赤石山 |
◆『幻のルビー!』・・・後で知ったが、保土野谷は一時、ルビーが採れる!と騒がれた時期があったらしい。そういえば谷に転がる石や岩の欠片が普通じゃなかったなあ・・・こういうのも錯誤相関? |
◆遡行図:『日本登山体系 第10巻』参照 |
◆概略行程: (ハイク組)筏津登山口08:30東赤石山頂11:30〜石室越14:30〜赤石山荘15:15〜16:15合流〜筏津18:30 |
◆参加者:【沢登組】 林、赤澤、久保、【ハイク組】田村、川中、鉄井、以上6名 |
赤石山系:保土野谷〜東赤石山〜八巻山登行ルート概念図 |
赤石山系の南面の登山口である筏津に4時過ぎ到着。しばらくで夜も明けるがテント設営、1時間半ほど仮眠する。6時前起床、簡単に食事し沢登組は、7時前出発、別子ふるさと館などの観光施設のある保土野まで行く。 橋の上流には高い堰堤がありその奥かなたにV字の切れ込みが見える。その辺りがこの谷の盟主、黒滝らしい。もうここまでで汗だくだく!一休みし左岸の踏跡を伝うと難なく堰堤を越える。適当なところから谷に入る。 |
広く明るい谷!気持ちいい遡行ができそうだ |
第一印象・・この谷は明るい!谷が広く両岸のブッシュが迫らず少し遠慮して空間を確保している感じだ。支度して07:45、水に浸かる。やっぱり暑い夏は水がいい。全体として大岩が多い。右、次は左、時には乗り越したりしてスローな谷歩きを愉しむ。できるだけ水線を行くが、ヌルヌルした大岩の間の水流を丁寧に追うと結構疲れる。 |
ヌルヌルした大岩の水流を追うのも結構疲れる |
少し両岸のブッシュが迫るがうっとうしさはまったく感じない。 相変わらずゴロゴロした渓相が続き、遡る我々も黙々とできるだけ濡れながら越えて行く。時折、ゆったりした釜も有りしばし休むが、先が長い! しばらく大岩のかわしながら遡れば・・・一段と大きい水しぶきの音!ようやく滝のしぶきを受ける・・・爽快!ソウカイ! |
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両岸迫る | 時折現れる釜と斜滝 |
巻いたり越したり突っ込んだり・・まだまだ続くゴーロ |
直登は無理なので右岸を小さく巻く。上に抜けると小滝が多くなる。2,3の小滝を越えると、10m弱の滝。ここは左壁の草付を登る。易しそうだが、念のためザイルを出す。 更に行くと10mは有りそうな斜滝。右から取り付くが、岩がぬめっていてなんともいやらしい。無理は禁物!左に転進、濡れた岩を直上、草付にで滝頭に出る。後続はザイル確保で水流際の登攀を愉しんでもらう。 |
左を小さく巻く | ザイル出して左壁草付を登る |
最後まで気を抜かずに! | |
左壁を攀じる。水しぶきを浴びて快適! | シャワーを浴びて左から越える |
小滝を越えると大岩を積み上げた谷をせき止めたような急傾斜帯に出る。見上げるといつの間にか正面に赤褐色の岩壁が近い。どうやら盟主、黒滝が近くなったようである。あちこちから清流の滴り落る壁を越えていくと・・・・出ました!現れました!本谷最大の落差を誇る大滝(黒滝)は、最奥のV字の頂角から保土野まで見渡せる大空間に向かって豪快に清流を落としている。 |
大岩の堰堤は水と遊びながら越える | 本谷最大の落差を誇る2段50mの黒滝 |
近づくとさすがに高く迫力満点!。気分いいのでしぶきを浴びて3mほど登り記念撮影。黒滝は左から巻く。左壁のルンゼに入りと踏跡がある。岩の乗り越しにはフィックスも有り、難なく滝頭に出られる。 巻き道を行くと正面に200m近い壁・・・・『殿が関』と呼ばれるカンラン岩の塊、とのこと・・・・が対峙し、滝頭からは眼下に保土野が俯瞰できる。気持ちいいところなので小休止。ようやく半分終了である。 |
左岸の岩壁:殿が関 | 滝頭から保土野を俯瞰 | 後半戦スタート! |
黒滝を越えると谷は少し狭くなる。小滝を越えていくと谷は斜度が落ち平凡になるが、適度なブッシュに覆われた谷は濃い緑を縫って木漏れ日が射し気分いい谷歩きが続く。左から支流が有り、マップ確認のため小休止。標高は、1140m位?あと500m足らずで稜線だ。頑張りましょう! |
黒滝を越えると、又、小滝が適度に配置され愉しさは続く |
しばらくで斜度は落ち、木漏れ日にライトアップされた谷歩きに変わる |
この30m滝は登れそうだが・・・右手の容易な壁を半分くらい詰める。水流に抗していけば、いけそうだが・・・抜け口が読めないのでやめる。中断から右手を小さく巻き滝頭に出る。そこには蒸留水のような透明な水をたたえた釜がある。 この釜を越えた水が30mの落差に注がれている。しばし見とれていたが・・・先を急ごう!もう11時半近い。 |
30mの滝。右壁を中間まで登り、右手を巻く。 何の為か?直径30mm程のワイヤーロープが垂れていた |
突然水が枯れる!・・・伏流か、そのうちに現れるだろう・・・・と思いながら枯谷を詰める。しかし、一向に水音が耳に入らない。心配になったので途中わずかの湧き水でのどを潤し、水筒を補給する。水流がなくなると急激に暑くなる。淡々と詰めれば、標高1280mの二俣。結局、30m滝の上流で枯れた水は復活しなかった。あと300mである。沢装備を解き、靴を履き替える。 |
水の枯れた谷を詰める | 稜線が視界に入る | 二俣。本流は左 |
左俣に入る。気温が高く暑苦しいが、しばらくでエビラ山〜黒岳の稜線が見渡せる所に出る。もう少しで終了だ!あとは枯れたガレを詰めるだけである。時たま吹く涼風に助けられながら登り詰め最後の草付を越え、13:00稜線に出る。 取付きから5時間余かかった。結構、長い谷であったと思うが、最後藪漕ぎがなっかのは助かった。 |
落石、浮石に注意して枯谷を詰める | 稜線目前! |
ハイク組とは、16:00〜16:30に赤石山荘で合流する計画である。あと3時間後か・・・・ぎりぎり間に合いそうだ。15分程休んで東赤石山へ向かう。踏跡はしっかりしているが、登山者が少ないせいか藪やササが伸び放題で、踏跡を覆い隠している。足許で探りながらササを掻き分け藪をくぐり歩を進める。 地形図によると東赤石山まで、大小のピークが8ヶある。暑い上に、飲み水は乏しく、行動時間は6時間を越えているので疲れも出てきている・・・・が。我慢、我慢! |
東赤石縦走スタート | 保土野谷源頭のガレ | 笹原は歩きやすいが・・ |
権現山(1593m)を越すと、赤石山系を北から南に走る送電線が目に入る。稜線に立つ鉄塔から先は、一般ルートである。 |
鉄塔付近のお花畑 | 権現越に下降 | お疲れの東赤石山頂 |
鉄塔から権現越辺りまではお花畑が続く。草原なので瀬戸内側からよく冷やされた風が吹く。権現越を越えると東赤石山への登りである。 |
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東赤石山〜八巻山の岩稜を楽しむ! | ||
7月23日、暑い中登ってきました。 |
およそ3時間で東赤石山頂に到着する。大きな岩の狭い山頂である。西のほうにこれから向かう八巻山の岩稜が見え、何処をどのように伝っていくのか楽しみだ。岩の間にウスユキソウ、マツムシソウなど高山植物が咲いている。踏跡をひろいながら岩の稜線を外さないように歩くが、途中2ヶ所間違った。しっかりした踏跡があるので、そのまま伝うと下降するのに難しそうな岩場に出た。横を見るとハシゴのかかったルートがあり少し引き返す。4つ目の岩場で岩屑の中を下りすぎルートがわからなくなり 登り返す。トラバースルートを見落としていたようである。 |
7つくらい岩稜を越すと西赤石山方面と山荘方面の分岐に出る。分岐の標識には、『難路』と記されていた。ここから山荘までは30分くらい。山荘の水場を期待していたが、水が全然湧いていなかった。夏は水に注意!ここで沢組と合流して瀬場谷コースを下山する。もう1度登りたい山でした。 |
ホタルブクロ | キレンゲショウマ | クガイソウ |
シモツケソウ | ヤマアジサイ | シコクシラベ |
07/24は、全員で瓶ヶ森散策! |
07/23は、寒風山トンネル入口駐車場でビバーク。涼風吹き渡る快適な一夜を過ごす。 ところで07/24の行程は? 四国の山行がはじめての面々は、是非、石鎚に!一方、夕方までにどうしても帰宅しなければならない方は、散策程度の瓶ヶ森に!粘り強い交渉の結果、何とか決着?・・・・瓶ケ森散策に決定しました。 |
寒風山トンネルから瓶ケ森登山口までは、40分ほどのドライブ。林道に併設された駐車場に駐車。ほとんど手ぶらで朝の散歩。見事なササの原をめでながら男山へ向かう。すごしガスっぽく石鎚山はぼんやりかすんでいました。林道がなければ奥深い山群でしょうが、あるからこうやって容易に愉しめる・・・・さて、山々はいったいどちらを欲しておいでか? 帰りは、いつもの湯之谷温泉で汗を流しました。午後の第1便のフェリーに乗れたため17:30には北九州着となりました。皆様、お疲れ様でした。尚、交渉の後始末は、後日!林さ〜ん 皆さん、期待していますヨ、。 |
瓶ヶ森林道から瓶ヶ森。左ピークが男山 | ササの原のアクセントは白骨林 |