秋山:北ア剱岳(早月尾根、剱岳&八ツ峰〜北方稜線) 2005.09.23-26 |
■9月は台風の季節である。昨年も秋の剣岳山行を計画した。不運にも山行予定日に台風がまさしく北アを直撃し、出発を断念せざるを得なかった。今年は運良く台風の発生しない週にあたり、ほぼ計画通り実施、行動することが出来た。 欲を言えば、少しばかり長く居座る夏のために、鮮やかな紅葉にあえなかったのが残念・・・・しかし初秋の香りは十分味わうことができ参加者の皆さん、大満足!でした。 |
下山日の9/26、高原バス車窓からみる室堂はこの4日の間にすっかり『秋』が深まっていた。今から初冠雪まで秋は駆け足!あと10日もすれば・・・・と思うが、その頃いい天候にめぐり合えるかどうか・・・・小雨の9/25を除けば、快晴〜晴の好天に恵まれたのだから・・・・これで十分としましょう! |
■参加者:10名 ◆Aグループ:西方、三栗、岡村M、以上3名 ◆Bグループ:速水、高木、岡村S、久保、以上4名 ◆Cグループ:瀬川、田村、鉄井、以上3名 |
■実績行程 ■登行ルート概念図は、こちらを参照 |
■各グループ、其々の目的地へ! |
車2台に分乗して9/22、19:30北九州出発。中国道(台風14号の被害により山陽道は岩国付近が通行止め)、名神、北陸道経由で富山県に入る。滑川ICで高速を降り、一路馬場島へ向かう。馬場島着が、9/23(土)の06:30。ここで早月尾根経由で剱岳を目指すCグループ:3人をおろす・・・・・明後日に池の平で会いましょう!・・・頑張ってね! |
馬場島付近からのから剱岳 | 10名の参加者(馬場島駐車場) |
残り7名は、立山町へ急ぐ。連休初日なので駐車場が心配だ。08:10、立山町に到着。ケーブル駅手前の駐車場は空いており、行楽客はまだのようだ。早速準備してケーブル駅に向かう。幸い08:40発に乗れる。美女平で時間をおかずして高原バスに乗り換え、09:50室堂着。 標高2000m辺りまでは秋はまだまだの感だったが、標高2450mの室堂はさすがに秋の香り・・・・・・爽やかな風の吹くターミナルを10:00出発。今日の行程はAグループは剣沢まで、Bグループはもう少し足を延ばして真砂沢までである。 多くの観光客、登山者と前後しながらミクリガ池を廻り、地獄谷を左下に見ながら雷鳥沢キャンプ場に下る。沢を渡り尾根に取り付く。 |
まだ初秋の香りの室堂平〜雷鳥平 |
1時間半ほどの登りであるが、何ヶ所か急坂があり、寝不足のせいもあり少々きつい・・・・・・頑張って12:20、別山乗越/剣御前小屋に到着。ここまでくれば後は下るのみである。ここでAグループとノ待ち合わせ場所、時間等の確認を取り剣沢へ向けて下降にはいる。13:00剣沢テント場到着、ここでAグループ:3人とお別れである・・・・バイバイ、明後日会いましょう!気をつけてネ。 |
一本立てる。風が心地いい! | 剱沢へ下降 | Aグループの皆さん、頑張ってね! |
剣沢右岸を下る。程なく雪渓が現れるが、上部は崩壊が激しく、シュルントが大きな口をあけている。雪渓が完全に沢全体を覆う辺りまで右岸を下降、平蔵谷出合近くで雪渓に出る。平蔵谷出合を過ぎ、源次郎尾根末端を通過、少し勾配が強くなる長次郎谷出合まではジグザグに進む。やがて長次郎谷出合、のぞくと5月に登行した八つ峰の岩峰が懐かしい。 |
剱沢右岸を辿る | 雪渓に降り立つ | 長次郎谷出合より望む八ツ峰 |
出合を横切り、左岸の大岩で休憩、のどが渇くがもう少しだ。旨さをしっかり受け止めるために水は我慢!我慢! ここからはペンキ印にしたがう。途中、一旦雪渓にでるがすぐ左岸に入り、八つ峰の末端の尾根を回り込めば本日の終着、真砂沢である。到着は14:40、概ね予定の時刻である。 今のところ他にテントはなく今晩はゆったり過ごせそうだ。勿論、まずビール・・・旨い!そしてBグループ:4人ベースとして6人用を設営、贅沢な夜を過ごす。小屋の天気予報では、晴れ基調だが、ひょっとしたら雨が降るかも?とのこと。明日は、八つ峰〜北方稜線〜小窓の予定、雨天ならあきらめ、停滞。少雨なら決行・・・・。果たして・・・・明けると快晴であった。 |
下降してきた剱沢雪渓。(長次郎谷出合) | 剱沢の段丘にある真砂沢ロッジ |
A グループ:9/23-24 |
剣沢まで一緒だったBグループと分かれ、女3人になる。水もビールもトイレも全て完備した快適なテント場・・・ここをベースに明日は剣岳を目指す。9/23は、到着後、のんびり過ごす。 9/24は、絶好の快晴!行動時間は10時間に及んだが、計画通り待望の剣岳山頂に立ち、そしてベースを真砂沢に移動することが出来た。これもかねてからの精進のおかげ?かな・・・・行動概要は以下の通りです。 |
Aグループ行動概要:9/23-9/24 |
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日時 | 行動メモ | ||
9/23 | 剣沢着 | 剣沢でBグループと別れ幕営手続きをし ビールで乾杯して昼寝 | |
17:00 | 剣沢幕営地 | 早々に夕食を取り、明日への豊富を語りながら、就寝する | |
9/24 | 03:20 | 起床 空には星が出ていて、今日のお天気は上々の様だ | |
05:00 | 剣沢発 | 朝食を済ませ ヘッドランプを頼りに剣山荘へ | |
05:20 | 剣山荘着 | 此処で三人で気合を入れ直し、いざ劒岳山頂へ !! | |
05:25 | 剣山荘発 |
一服剣を過ぎ 大岩近くになると傾斜が増し、不安定な岩が多くなって来た。慎重に慎重に
!!
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06:45 | 前剣着 |
休憩 振り返ると箱庭の様な剣沢、其れを見て感激した。少し行くと 初めての鎖場 少々緊張する
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07:30 | カニのタテバイ |
いよいよ核心部 緊張はしたものの無事通過。連休とあって 前を見ても後ろを見ても人・人・人。そして 全国各地の方言が飛び交う
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08:15 | 剣岳山頂着 |
ついに念願の山頂に立つ事が出来た。山頂祠前の記念撮影も順番待ち。素晴しい秋晴れの中、360度の展望に暫し感慨にふける。一本のビールを三人で分けて乾杯をする
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08:35 | 山頂発 | 下山開始。程なくカニのヨコバイ・長い梯子 此処も無事通過。 | |
10:00 | 前剣 | 此処でリンゴを食べながら休憩。山頂へ別れを告げる | |
11:30 | 剣山荘着 | ||
12:00 | 剣沢幕営地 | 無事 下山出来た | |
12:45 | 出発 |
テントを撤収して真砂沢へ向かう。
濃霧の為、雪渓の取り付きが判らなくなり 元に戻った所でCグループに出会う。 ホッとする |
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15:00 | 真砂沢着 | 指定地にテント設営 |
C グループ:9/23-24 |
9/23(金)馬場島で他のグループと別れる。馬場島荘は、食堂、トイレ、風呂、宿泊施設があり、とても綺麗で清潔な山荘でした。そこで登山の準備。快晴の中、キャンプ場の中を通り登山口へ。入口に慰霊碑がありました。急坂をただただ登るのみ。200mおきに標識がありますが、この200mがとても長く感じる。 1400m付近で他の登山者と雑談。ロープが2カ所下がっている(ロープはなくてよさそう)。これを越えて少し行くと眼下に早月小屋が見えてきた。一安心。約6時間の登り。2階建ての綺麗な小屋である。小屋の前のテーブルで登山者がのんびりくつろいでいる。テント場の手続きを終え重い荷物を解く。テント場にはナナカマドの実が真っ赤に色づいている |
トイレ棟もあるが水は有料、2リットル700円、500ミリリットル350円。水を購入する。 あまりに天気がよいのでお昼ね。16時頃からガスがかかりはじめやがて霧雨になる。17時夕食の準備、メニューはシチュー。軽量化のためアルファ米1袋を朝夕に分けて食べる。18時には就寝。 |
9/24(土)3:30には目が覚めたがまだ暗いので、4:30頃まで寝る。明るくなり登山者に、「早く行かないと横ばいで渋滞するよ」と声をかけられ、テンと場を最後に出発。しばらく急坂が続く。やがてクサリ場に出る。『カニのはさみ』という長いクサリ場である。この長いクサリ場、1箇所ほど岩を廻り込まなければならない箇所があり、足の短い私には、「う〜ん、どうするの?」。 何とかクサリ場を通過、ガレを少し歩くと頂稜にでる。クサリも足場もしっかりしており慎重に行けば大丈夫!『案ずるより生むがやすし』という感じ。登行時間は、およそ3時間半。 |
山頂でしばし休憩、景色を愉しむ。下山にかかる。下り専用なのに登ってくる登山者がいて渋滞。最初のクサリ場を過ぎ、ハシゴの取り掛かりに少し要領がいる。その後、クサリ場が出てくるが思っていたほどではなかった。 大きなケルンのある広場まで来ると、後は危険箇所はなく剣山荘に降りるだけだ。剣山荘まで結構長い。剣山荘の前を通過、石舞台から真砂沢方面にはいる。ガスが立ち込め先が殆ど見えない。雪渓の入り口でAグループの3人に出会う。雪渓の中をとおり最後は水取りおホースに沿っていくと真砂沢ロッジの前に出た。今日はここで幕営する |
A+C グループ:9/25 |
9/25(日)、5:20薄明かりの中ライトをつけ小雨の中出発する。今日は、AグループとCグループの女性だけの合計6名である。剣沢左岸沿いに下降していく。出だしは石ころが多いがやがて河原に出る。河原をしばらく行くと右岸へ木橋、これはハシゴ谷乗越経由で黒四ダムに行くルート。我々はそのまま直進。河原や土手のテープやペンキ印を頼りに進む。時々、やけに大きな葉の植物に行き当たる。 二股にでるが、この付近は雪崩のため歩道が破壊され現在ブルが入って工事中である。二股で仙人新道と北俣コースに分かれるが、後者は崩壊の為通行禁止になっている。 仙人新道にはいる。階段がしばらく続く。樹林帯の中をいくが、雨のため周りの景色は見えない。ただただ登るのみである。2時間半ほどいくと仙人池方面と池の平方面の分岐に出る。池の平でBグループと合流の予定だ。穏やかな下り20分ほどで池の平の小屋前に出た。風呂がある。 Bグループの4名と2日ぶりに再会。この辺り池塘があり景色のいいところらしいが雨のため見えず。ここから全員10名で仙人池へ向かう。 |
B グループ:9/24〜9/25 |
9/24(土)、快晴の朝を迎える。今日の八ツ峰6峰Cフェースの岩登りと上部縦走にふさわしい日和になった。6:40、出発。剱沢を登り返す。長次郎谷出合までは昨日のルート通りに行く。晴れた朝の雪渓登行は、さわやかな微風が吹き何とも気分がいい。長次郎谷は下部は傾斜が緩やかだが次第に傾斜が増す。 適当なスプーンカットの凹みを拾いながら進むが、やはりスリップすまいとして余計な箇所に力が入るので早めに持参した軽アイゼンを履く。すこし足が重くなるが快適、しばらくの登行で崩壊箇所に出る。一旦右手のガレに移り、再度雪渓に戻る。直進では疲れるのでジグザクに進むと、水音が次第に大きくなる。見上げると雪渓はまた大きく崩壊して、その上部は滝になっている。 |
長次朗雪渓を登る。紺碧のキャンパスに岩の頂稜が際だつ |
滝の手前で、雪渓が右岸に最も近接した地点で岩に移る。雪渓の端は鋭利な刃物のように薄くなっており渡るときは注意が必要だ。今度は右岸の登行になる。しばらくで、残雪の融雪水がつくる滝場に出る。冷水でのどを潤す・・・ついでに水筒も満タンにすればよかったが・・・結果的には本日最後の水場となり、あとで後悔することになる。 |
シュルントを越えて右岸へ。小休止してスラブ、ガレの登行に移る |
長次朗谷を取り巻く岩の伽藍。左は熊の岩、最奥は8峰、右は6峰フェース群 | |
正面の凹部:5・6のコルを目指す | 長次朗雪渓を左に見て左岸を行く |
5・6のコル手前から、A、Bフェースの裾を巻いてCフェースの取付に出る。登攀ルートは、最もポピュラーな剣稜会ルート、ルートグレードU級、ピッチグレードV級、5Pの易しいルートである。それでも大容量ザックにビバーク用具一式、等の結構な重量を負荷したのでボッカみたいな登攀になる。10:10、登攀開始、2パーティに分けつるべで登り、1.5時間ほどかかり、11:40終了。 |
登攀開始・・・フリクションのよく効く乾いた岩と眺望・・・・カイテキ! |
遙か下方に長次郎雪渓 | ナイフエッジ、晴れてもガスっても絵になります |
八ツ峰上部の縦走にうつる。踏み後は明瞭、特に困難な所はない。6峰はクライムダウンも可能だが、安全のため懸垂する。7峰は登らず三の窓谷側につけられたトラバースルートを行く。今年5月に7峰から急雪壁をクライムダウンした7・8のコルを頭上に見て8峰もそのまま巻き道を辿る。8峰には6−7人取り付いており、フリーで縦走中である。今日出会ったのは、今のところこのパーティのみである。 8峰の基部から鋭角に折れクレオパトラニードルに向かう。急なガレをあがればクレオパトラニードルと主稜のコルを越え、一つ目の主稜線のコルにあがる。ここで小休止。時刻は、12:30。 |
7峰は三の窓谷側を巻く | 正面は7峰、右は8峰 8峰も巻き道を行く |
8峰から鋭角にトラバース クレオパトラニードルへ |
小休止の後、狭いルンゼを落石に注意して下降する。ルンゼを出ると開けるが、急傾斜のクライムダウン・・・・程なく、池谷ガリーに降り立つ。池ノ谷乗越から少し三の窓方面に下降したところに出る。池ノ谷ガリーの下りも砕石のストックパイル上を歩くようなもので神経を使う。慎重に下れば三の窓。ここで男女二人パーティに出会う。彼らは仙人池ヒュッテまで行くとのこと・・・我々と途中まで同じルートのようだ。 休みなしで、小窓ノ王南壁のバンドをあがる。ここもガレて落石多く注意が必要だ。小窓尾根に出たのが、13:40。真砂沢を出ておよそ7時間、そろそろ疲れが出てくるが、ビバーク予定は小窓、もう少し頑張りましょう。 |
クレオパトラニードルを越えると 一つ目のコルが下降点 |
ルンゼから池ノ谷ガリーへ | 小窓王南壁バンドを登り 小窓尾根へ |
小休止。さあ気合いを入れて最後のピッチ!踏跡は小窓尾根の小窓雪渓側を下降気味にトラバースするようにつけられている。ルートは概ね明瞭だが、壁のバンドを伝って行く所のつまりでクライムダウン1ヶ所、何ヶ所かの岩場の下降も少し不鮮明?、あとはガリーをトラバースする箇所で踏跡が不鮮明になる。いずれも注意すれば問題なし。時期が早ければ、急傾斜の雪渓があるらしいが、今日は雪のかけらもない。 |
もうすぐ小窓 | 小窓。2,3ヶ所幕営可 | 下降(トラバース)開始 |
17:10、池ノ平へ向けて下山開始。やはり登山道のトレースは楽だ。ガスのせいもあり次第に薄暗くなるが、キャップランプが必要ないぎりぎりの時刻、18:00に池ノ平小屋に到着する。 テン場には2張りのみ。早速、待望のビールで乾杯、それからツェルトを設営する。 素直に稜線を歩けばもう1時間はやく飲めたはず・・・近道しようとしたのがマズカッタ。深〜く、反省! |
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藪漕ぎ、お疲れ様でした。 16:50〜17:00、池の平山南峰到着 |
9/25(土)、実質的には今日は休養日みたいなもの。A,Cグループとここで合流、仙人池を見物してベース:真砂沢に帰るだけである。外は昨夜から小雨時々霧雨、ゆっくりできると思ったら、なんと8:35、女性軍6人が元気に到着する。久しぶりの再会?を祝しお互いの健闘をたたえる? |
池ノ平小屋前にて参加者全員集合 | ガスに煙る仙人池 |
真っ赤なナナカマドの実 | 真砂沢に帰る | 真砂沢:我らのベースキャンプ |
■9/26(月)、今日は最終日。内蔵助平経由で黒部ダムへ! |
今日は最終日である。すっかり天候は回復し、明け方は満天の星空に会えた。早めに起床し,まだ薄暗い5:00に出発する。30分ほどで剱沢渡渉点。木橋で右岸に渡る。すでにランプは不要。しばらく行くと小沢を行くようになる。樹林帯を抜けると剱沢側の展望が一気に開け、剱沢から一気に立ち上がる八ツ峰が朝日に輝く。さわやかな朝日をしばし味わう。 |
剱沢を右岸へ渡る | 池ノ平〜仙人池方面を望む | 急ハシゴを越える |
中央最奥が、剱岳本峰。右は八ツ峰1峰、左下は剱沢雪渓 |
内蔵助平を俯瞰する。正面は黒部丸山 | ハシゴ谷乗越 |
後立山連峰:赤沢〜針ノ木岳方面を望む | 真砂尾根〜立山方面を望む |
予想以上の眺望に感激する・・・のんびりしたいが、今日は北九州まで帰らねばならない!先が長い、長い・・・・・一息入れて7:00出発。内蔵助平への道は最初は急だが次第に緩み、登山道から涸れた小沢を行くようになる。滝場はないが大小の岩を縫い、あるいは飛び石伝い・・・・沢歩きみたいで結構疲れます。そろそろかと思うがなかなか着かない。まだ〜、といいたくなる頃、伏流水があふれる水場に着く。登山道は、この水場の手前で右岸のブッシュ帯にはいる。 しばらくで真砂岳方面との分岐。黒四ダムへのルートをとる。登山道は、内蔵助谷右岸沿いに丸山の裾を巻くように付けられている。初めはコンディションがいいが、次第に荒れた箇所が多くなり、ロープに頼る所も多々出てくる。おまけに数ヶ所河原歩きがありマップのコースタイムよりかなり長く感じる。 丸山東壁の裾を回り込むとようやく内蔵助谷出合ー黒部川に出た。時刻は、10:00、ハシゴ谷乗越から、足場が悪かったせいもあるがマップのコースタイムより長い3時間かかった。 |
水流のない小沢を下る。 いやに成る程長く感じる |
分岐からしばらくで 内蔵助谷を渡り右岸に出る |
河原歩き。崩壊箇所が多い |
内蔵助谷右岸沿いに 黒部川へ向けて下降 |
ダムからのアクセスのよい 明るい丸山東壁 |
何度も河原に追いやられる |
黒部川左岸につけられた水平歩道に出る。さすがに整備され歩き易い。もうひと踏ん張りで終着の黒四ダムである。多少の登下降はあるが、先も見えたことだし気分よく歩く。しかし・・・なかなかダムが見えてこない!右岸から張り出した尾根を巻いて樹林帯へはいる・・・・・・と、かすかだが耳に水音!ようやくダムに近づいてきた。音は次第に大きくなり、やがて樹間から圧倒するような高さのコンクリート堰堤が顔を出す。10:50、黒部川にかけられた橋のたもとに出る。 |
黒部川左岸の水平歩道にでる。ダムまでは50分ほどかかる。 尾根を回りこみしばらくで堰堤が顔を出す |
1km近く上流にある堰堤だが、 比高186mはさすがに高い |
木橋を渡り右岸へ。 あと40分ほどで終了だから気分良好! |
歩道から立山連峰を仰ぐ。 | ダム下流の 大タテガビン〜黒部別山 |
11:35、展望台。堰堤は目前。残りは階段だけだ。11:45、ダムの堰堤に出る・・・・・ここからは下界、とりあえず今回の”山”の部はこれにて終了です。 皆さ〜ん!お疲れ様でした。 ほぼ計画通りに実行できたことは、各人の普段の精進あればこそでしょう。今後も、各人それぞれ自分の目標を立て、それぞれが納得の行く山行を実施していこうと思います・・・・求めよ、さらば与えられん! |
立山黒部アルペンルートは、乗継がいい。ダムから、ケーブル、ロープウェイ、トロリーバス、高原バス、ケーブル、と順調に乗り継ぎ、14:00,起点の立山町に帰る。 『白樺ハイツ』で汗を流し、およそ1000km彼方の我が家を目指して帰途に着く。到着は、9/27、1:00〜2:00でした。 |
【Reported by K.Nishikata, Y.Tetsui and Y.Kubo】 【Photo presented by Y.Takaki, S.Okamura, Y.Segawa and K..Nishikata】 |